ヘルプのエロシーン中心の日々、あと形にすること

シナリオ執筆が本格的に始まった。
一気に生活がそれ一色になる。
起きて、シナリオ書いて、力尽きて寝て、たまに頭痛や腹痛なんかでも寝て……また起きて飯食って―――そんな毎日だ。疲れるね。


今は、SF物のエロヘルプが一番の仕事だ。
ヘルプなので当然、メインの人の文体に合わせて書いている。
何度やっても、他人の文体に合わせて書くのは難しい。
もらったサンプル、その人の過去の作品を参考にしつつ、書いたり直したりしている。
直している割合の方が多いかもしれない。はっは。


でも、それは自分がメインでやっても同じか。
最初に書いた文章は、たいてい気に入らない。
うん、気に入らないね。まったくもう。
だから、「書く」というのは、その気に入らない文章を、少しでも気に入るように直していく作業のように思える。
言い換えれば、自分の駄目な結果とひたすら向きあいつづけている訳だ。
それが楽しくないわけでもないのだから……まあ、変わり者であろう。


ただ、それが気に入ろうが入るまいが、頭にあるイメージはちゃんと形にしないと意味がない。
それも自分にだけ理解できる形ではなくて、自分以外のなるべく大勢の誰かにも理解できる形で。
そこで思い出すのが、「アイデアは頭にある」などと入って、実際に形にしようとはしない人たちだ。
エロゲに限ったことではなく、この手の制作業界の志望者、特に専門学校なんかによくいる。プロでもたまにね。
頭の中にあるものを形にする技術がないだけなのか、やってしまうとそれが素晴らしくもなんともないのが、他人にも自分にも分かるのが嫌なのかは知らないが。


気持ちは分かる。本当によく分かる。
代アニにいたころ、5分ばかりのシーンの絵コンテを描く課題があった。
たった5分ほどのシーン、「お兄ちゃん♪」とか言いつつ、ヒロインがなんのひねりもなく登場するシーンだ。
でも、それができない。
普通のシーンを普通に形にするだけのことが。
普段あれほど、このアニメの演出が良いだの悪いだの言ってたのに。
ちょっとだけ描いてみても、そのあまりの下手さに絶望する。
一方で、さくさくっとすごいのを仕上げてくる人もいたりして、さらに凹む。
ま、その人は数年でドラえもんをやることになるんだけど。
そして結局、課題は提出しなかった。
駄目駄目だ。


あと、「アイデアは頭にある」って台詞も何回も使ったな。
だって、便利だし、あれ。


でも、やっぱりちゃんと形にしないと。
かつての駄目な自分、今もたまに駄目になる自分に自戒を込めつつ。


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