対魔忍RPG 「ジューンブライド狂想曲」&「早く来い来いお正月」 制作雑感

あけましておめでとうございます。

 

対魔忍RPGのイベント「早く来い来いお正月」が開始された。
その名の通り、大晦日から元旦までのストーリーだ。

お正月にふさわしく、一年前の「迎春!猪パニック」、半年前の「ジューンブライド狂想曲」、その他諸々のイベントで登場したキャラ、そして初登場のキャラがお祭り騒ぎするストーリーになっている。

私が担当した「ジューンブライド狂想曲」とあわせて、今回の制作雑感も二本立てでお送りする。

 

ジューンブライド狂想曲

こんなブログを書いていて、企画当初からずっと制作に参加しているように思われるかもしれないが、実はちょくちょく現場から離れている。
お蔵入りなったBLとか、こちらは発売された「正義の変身ヒロインを支える俺と悪の女幹部 」とかをやっている間だ。

 

ジューンブライド狂想曲は、いきなりエロシーンを25人分ほど書いて抜け*1、しばらくして「雷撃の対魔忍」、「殺人鬼ソニア」、「稲毛屋のアイス」などを作ってまた抜けて、さらに1年ほとたってから作ったものだ。

 

その頃には、もう対魔忍RPGのサービスも始まっていたので、実際にどんなものか把握した上で設計できるようになったのが、それまでとの大きな違いだ。
今までに何度かこのブログでは、メインイベントで出していないキャラや場所を出さないようにするとか書いていたが、いざ蓋を開けてみれば単発イベントでキャラが初登場など普通にあったので、もう気が楽だった。

 

実際、このイベントでアンジェが初登場する。ウェディングドレス姿で。

それがこれだ。

【ジューンブライド】アンジェ

 

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作画はのぶしと氏。
エロゲ業界に入った当初からの長い付き合いで、お互い名前が少し違うがシルキーズの「肉体転移」、リリス作品では「魔法少女フェアリーナイツ」などで組んでいる。プロフィール画像のあぐらをかいて椅子に座っている私の絵は氏に描いてもらったものだ。

 

イラストは、アンジェがウェディングドレスの裾を握ってこちらに駆けてくるというもので、ダスティン・ホフマンの映画「卒業」のラストシーンを思わせるような可愛らしさだ。*2
ということで、イベントもふうま君とアンジェが一緒に五車町を逃げ回るような内容になった。

 

アンジェはそれまで書いたことがなかったが、決戦アリーナのエロシナリオはあったし、ウェディングドレスのイラストも色つきであったので、イメージの把握は容易だった。
なにより、まだイベントに出ていないだけで、プレイアブルキャラとしては登場していたので、ゲームを立ち上げるだけで、やる気があるんだかないんだか分からない、常にほわんほわんとしたキャラが一発で分かる。
やはり実際についた声を聞けるのは大きい。
奥義の回復技を使う時の「もうだいじょうぶ」という気の抜けた声が実にいい。

 

キャラが把握できたらストーリーを作るだけだ。

しかも、その条件として、
・【ジューンブライド】アンジェをイベント内で登場させること。
・アンジェ自体が初登場なので、まずローンチのアンジェを使ってキャラ紹介をしてから衣装チェンジすること。
・ウェディングドレスなのでコミカル展開が良さそう。

とまで指定してあった。至れり尽くせりだ。

 

私が考えたのは、どうしてウェディングドレスになるのか、その後のドタバタ、ラスボスとオチだけである。
それもたいして悩まなかった。

 

6月のイベントだから、ジューンブライドの婚姻の女神をボスにしよう。
そいつのせいでアンジェと結婚させられそうになってウェディングドレスに変身、誤解した連中に追いかけられる。
最後は婚姻の女神とバトルして解決。でも、やっぱり皆に責められるオチ。
せっかくだから、自分でシナリオを書けなかったクリアを出そう。

 

といった骨子はすぐに考えつき、後はそれを肉付けしただけだ。楽なものだ。

気を遣ったのはむしろ、ふうま君とアンジェのウェディングカップルを見て、蛇子、ゆきかぜ、若さくら、クリアがどんな反応をするかだ。
そこは各キャラのふうま君への気持ちも含め、じっくり考えた。

 

つまり、こんな風にだ。

 

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蛇子

昔からふうまちゃんが好きだが、距離が近すぎるので気持ちに気づいてもらえない。今すぐ関係をはっきりさせたいほど焦ってはいないが、最近、ふうまちゃんの周りに可愛い子が続々現れているのでやきもきしている。

 

 

 

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ゆきかぜ

まだはっきり好きというほどではないが、ふうまがちょっと気になっている。自分を飾らずに付き合える、今までにいなかったタイプの男子。知らない女の子とイチャイチャしているのを見るとイライラする。

 

 

 

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若さくら

異世界で一人ぼっちの自分が表面上は気楽にしていられるのはふうま君のおかげ。ちょっと好きになってきているが、いずれ自分は元の世界に帰るつもりだし、一線を越えるのはまずいよねと思っている。

 

 

 

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クリア

ふうまに近づく悪い女はくちくする。

 

 

 

 

 

エロシーンはさておき、メインストーリーにおける各キャラのふうまへの恋心が今ひとつはっきりしなかったのだが、この時点ではこれくらいだろうと思って書いた。
アフレコもないのでシナリオに注釈もいれなかったし、単に私がこんな風に考えて、一連のセリフをひねり出しただけだ。
シナリオにNGもでなかったので、当たらずといえども遠からずといったところか。
実際はどうだか知らないし、これが正解と言うつもりもない。

 

「はじめに気持ちがあって言葉がある」とは、「ガラスの仮面」の北島マヤの名セリフだが、そうやって出てきた言葉から受け手がどういうキャラの気持ちを想像するかは千差万別で、書いた私にもコントロールできないのが難しいところだ。

 

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それはそれとして、個人的には若さくらのポジションが好きだ。
結ばれた後の切ない別れを予感させるのがいい。
お別れのシーンは、ハクション大魔王の最終回とか、ドラえもんのび太の宇宙開拓史」とかでいきたい。
「あの若いさくらと会うことはもう二度となかった」
なんてふうま君のセリフで締めると決まるのだが、仮に今後そういう話があったとしても、その後でまたしれっと出てくるだろう。
そういうもんだ。


一方、恋人候補ではないが、ふうまとアンジェを見た大人さくらと紫の会話も気に入っている。
アミダハラ監獄」のときも書いたが、年齢的にそろそろやばいにもかかわらず、いまだに王子様願望があるさくらと、アサギ一筋なので婚期など気にしていない紫が対照的だ。

「恋の逃避行みたいで憧れる」というさくらに対し、「いい年して」と冷たく突っ込む紫、実に良いコンビだ。

 

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実はその後、こんなやりとりも書いてみた。

 

「でもムッちゃん、想像してみなよ。お姉ちゃんとムッちゃんとでお揃いのウェディングドレス着て、恋の逃避行とか憧れない?」
「わ、私とアサギ様がお揃いのウェディングドレス?? ―――うっ、ぶっはああああああ!!」

「うわああああああっ!! ムッちゃん、鼻血! 鼻血! すごいことになってるよ!!」
「お、お前がおかしなことを言うからだ! ペアルックで恋の逃避行とか……ぶっふううううう!!」
「だから鼻血! 鼻血!! 不死覚醒でも止まんなくなってるってば!!」
「と、止まるわけないだろ! 人を殺す気かあ!」

 

ムッちゃんが出した赤い煙幕のおかげで、ふうま君とアンジェが逃げおおせるといった展開だが、あまりにもふざけすぎな気がしてボツにした。

 

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さて、ボスキャラのジュノだ。

最初はもっとまともな女神を設定していた。
婚姻の女神にふさわしく、見るからに優しげで神々しくて、本当に善意でふうま君とアンジェを結婚させようと祝福する。

だが、二人がまったく結婚する気がないのを後で知って、私に祝福させておいてどういうことだと、優しい女神が激怒して襲ってくるという展開だ。

 

それが性悪ロリ女神になり、単なる悪意で結婚させられることになった。
結局、もうジューンブライドが終わっていて残念でしたという、だんだん一休さんじみてきたふうま君のとんちで危機を脱するのだが、ジュノを性悪にしたことでキャラが立ち、これを作った時点ではもちろん考えていなかったが、次の「早く来い来いお正月」でも出しやすくなった。

 

 

早く来い来いお正月

これもストーリーはおまかせだったが、やはり発注時にこの【初詣の魔女】リリスの絵が色つきで完成していた。

 

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旭氏はとんでもないものを描いてくれた。

かわいさ爆発だ。
巫女さんがいるのはもちろん神社。
イベントがあるのはお正月。

ということで、神社で新年のカウントダウンにまつわる話にした。


そして、お正月に家族や友人と久しぶりに会ったり、逆に初めての人と知り合ったりするように、今までのイベントに出てきたキャラやネタを拾いつつ、イベントには登場していないキャラも出して、新年らしい賑やかなストーリーを作ることにした。

 

導入はいつものメンバーで集まるところからだ。
つまり、蛇子、鹿之助、ゆきかぜ、若さくら、クリア、カラス(ヤタガラスの子供)だ。
クリアとカラスはレギュラー化を狙ってことあるごとに登場させている。
晦日の夜、みんなで待ち合わせて、わいわい喋りながら神社に行く。
実に学生っぽいイベントだ。

私にとっては大昔すぎて淡い思い出でしかない。
よく考えたら女の子と待ち合わせて新年のカウントダウンなんて経験もなかった。
まあいい。

 

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ともかくプロットでは、さくらの世界ではその神社がなくなっていて、いかにも事件が起こりそうな場所という情報を出すことしか決めていなかった。
それだけ話しておしまいというのも寂しいので、残りの会話はすべてシナリオの時に即興で考えたものだ。
友達同士で集まってとりとめなく喋っている感じにするため、ふうま君のモノローグは入れていない。セリフの掛け合いだけだ。
こういうストーリーの本筋とはまったく関係ない日常のやりとりは書いていてとても楽しい。
いつか女の子だけを集めてパジャマパーティーとかやってみたいものだ。

 

ところで、ふうま君がいない間、自宅の方で時子 災禍天音が盛り上がっているという話をちょっと書いたら、思った以上に反応があった。
というのも、天音はプレイアブルキャラでは出ているものの、これを作った時点でも、イベントが行われている現時点でもストーリーに登場していないからだ。
実際、里にいるかどうかも分からなかったので、まずかったら天音を消してくれと注釈をつけておいたら、そのままになった。どうやらいるようだ。

次は噂話ではなく、本人のイベント登場を期待したいところだ。


さて、山の上には神社がある。
対魔忍にとって由緒正しい神社で新年を迎えるのだから、対魔忍スーツで正装ということにした。

もちろん素材の使い回しのためだ。

 

素材の使い回しといえば、対魔忍RPGの背景はそれまでのリリス作品からもってきている。
対魔忍シリーズがそうであるように、リリスは近未来のSFチックな舞台でバトルヒロインが陵辱されるゲームを多く作ってきたので、神社なんて場所はあまり出てこない。

 

それでも探せばあるもので、というか私が手がけた「AYAME~人形婬戯~ 」、「雷光の退魔師ナナホ~淫神復活~」で神社に行っている。自分で発注資料を作ったので覚えていた。
だから、そのときの素材を使えばいいだろうと考えていたが、いざ手持ちの背景を確認してちょっと困ってしまった。

 

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これはAYAMEの神社。

田舎の神社という感じで悪くはないが、夜のバージョンを作っていなかった。

 

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ナナホの神社がこれ。
こちらには夜があるが、というか夜しかないが、境内の真ん中に淫神を呼び出すための怪しげな飾りがあって、すでに空間が歪んでいる。クライマックスにしか使っていないからだ。
猫魔神バステトが出てきてからならいいが、普通の状態では使えない。

 

そういえば、シナリオを手伝った「ゆずみなつ」でも神社に行ったなと調べてみたら、この縁日の背景しかなかった。

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さあてどうしよう。
AYAME神社の夜バージョンか、ナナホ神社の飾りなしを新たに作ってもらうか? 

でも、できればバンクでいきたい。

というわけで、自分が関わっていない作品も含め背景素材を総ざらいしてみたら、「クルースニク~催淫に悶える吸血鬼ハンター」にこんなのがあった。

 

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普通の神社だ。しかも昼と夕方のバージョンもあった。素晴らしい。
ありがたく使わせてもらうとして、ナナホからも篝火のある境内だけもってくることにした。それがこれ。

 

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よく見ると、ちょっと怪しげな霧が出たりしていて、雰囲気がいまいち合っていないのは元から作品が違うせいだ。
今後もそういうことがあるだろうが、そこは勘弁してもらいたい。

 

そんな神社には対魔忍がゾロゾロ集まってきている。

これも使い回しだからしょうがないが、モブ対魔忍がみんな戦闘体勢なのがおかしい。

 

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しかもよく見ると、1枚目と3枚目は男女で、2枚目だけ男同士だ。

プレイしてみて「そういう風に指定したっけ?」と気になったので、シナリオを確かめてみたら、私の指定は男同士、男同士、女同士だった。スクリプトのとき変更したらしい。

おかげで2枚目だけ意味深になってしまった。別にいいが。

 

ともかく、そんな対魔忍を大勢見てびっくりしているクリアに、ゆきかぜがお姉さんっぽい言葉をかけているのがいい感じだ。

このセリフはごく自然に出てきた。
自分で書いていて、キャラの成長を実感できる瞬間だ。

 

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神社には怪しいモブ対魔忍の他にも、今までのイベントで出てきたキャラが来ている。

ここで誰を出すか迷ったが、あまり大勢いても手に負えなくなるので、
・ふうまと関わりがあったキャラ
・五車学園の生徒
・こういう集まりに来そうな子
といった条件で考えて、篠原まり秋山凜子喜瀬蛍鳳朱華というラインナップにした。

だから、アサギを始めとする先生たち、柳六穂星乃深月といった卒業生、「そんなちゃらいことができるかよ」とか言いそうな神村舞華などは来ていない。

もっとも、六穂と舞華は「蜘蛛の貴婦人」で仲良くなったので、どこかで一緒に初詣をしているだろうし、舞華はひそかに可愛い物好きなので、とっておきの晴れ着になって、知り合いが誰もいない神社にでも行っているはずだ。

 

ふうまの知り合いのうち、篠原まりだけは上級生トリオとは別に、自分の友達と一緒に来ている。
友達はモブ対魔忍の女子。やはり妙な絵面だ。

 

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そして、ふうま君とは直接話すことがなく、遠くから目を合わせて挨拶するだけだ。
修学旅行とか夏祭りとかでグループ行動をしていたら、仲良くなりたい子が別のグループにいるのを見つけて、なんとか話したかったのだがタイミングが合わなかった。

そんな感じの青春の一幕だ。

 

ただし、まりはふうま君のファンなので、
「来年はわたしもふうまさんと一緒に来たいな。よし、頑張らなきゃ」
とか心の中で思っているはずだ。

また、つい最近知ったのだが、まりは清水神流磯咲伊織と仲がいいようだ。
二人とも設計の時点で絵があったので、ここでまりの友達として顔見せしても良かったかなと今では思っている。

 

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一方、先輩トリオの秋山凜子、喜瀬蛍、鳳朱華は一緒に来ている。

そのうち、凜子と蛍は「その名は峰舟子」で強化外骨格にとどめをさすコンビとして出しているし、私の担当ではないが「カンザキ食堂」で休日に二人で食べ歩きに行くような仲だとも分かっていた。

 

この二人と一緒に来るのは誰かと考えて、最初は“対魔忍に二凜あり”の紫藤凜花を思いついた。
ただ、できればまだ交友関係の分からない先輩キャラを入れて、キャラ同士の繋がりを膨らませたかった。
そこで、凜花については、凜子が誘っても「夜も寒いのもイヤ」と平気で言うくらいの遠慮のない仲であることを示しつつ、「呪いの鏡」で出てきた鳳朱華をメンバーに加えることにした。

 

誘ったのは人付き合いの良い蛍だろう。
朱華は「生真面目であまり遊びにも興味を持たない」というキャラなので、自分から一緒に行きたいと言ったりはしない。
おそらく凜花が誘いを断ったのを横で聞いていて、朱華がちょっと興味をもったのに蛍が気づいて、すかさず声をかけたといったところだ。
朱華は「別に夜は得意じゃない」とか「いま何時?」とか、いかにもつきあいで来ていて退屈しているような素振りだが、内心では「クラスの子と夜中に出歩くなんて初めて♪」と浮かれていたに違いない。


先輩と言えばもう一人、我らがきらら先輩がいる。
もちろん出すことは考えたが、葵渚氏渾身のキャラだけあってあの人は目立ちすぎるし、時にイベントのメインとして、時にふうま君の変わり身として何回も出ているので、今回は遠慮してもらった。

多分、蛇子あたりに声をかけられたものの、一緒に行く面子を聞いて、そうなると自分はみんなの先輩をしなければならないし、本当はふうまと二人っきりで行きたいけれど、そんなことは口が裂けても言えないので、つい用があるからと誘いを断ってしまった。
で、大晦日の夜に、
「やっぱり一緒に行けば良かった~~~! 私のバカバカバカ~~~!」
と、一人ベッドでジタバタしている。
そんな姿がよく似合う。


そうこうしているうちに、ようやく巫女姿のリリスが登場する。

とんでもなく可愛い。

最初、「誰の知り合いだ?」とふうま君が気づかないのは、半ば私の気持ちでもある。
トレードマークの帽子をとって、口を閉じるだけで、えらい美少女になる。
喋りだすといつも通りなのだが。

 

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リリスは「魔女だってクリスマス」以来の登場だ。
巫女の格好でポーズを決めつつ、いつもは大魔女らしい格好云々と言っているが、あの時はサンタだったので、実はふうま君、リリスの普通の魔女姿を見ていない。
そのあたりを突っ込ませて、
「それじゃ、いつもの姿をお見せしますね。ピピルマピピルマ~~~!」
てな感じに魔女姿に戻って、また巫女姿にチェンジという展開を考えなくもなかったが、鹿之助やクリアが「魔女っ子だ!」と大騒ぎしそうだし、すでにシナリオが長くなってきているのでやめておいた。

 

なお、先代リリスの友達でアミダハラに住んでいるノイとは、鋼鉄の魔女アンネローゼに出てきたこの人のことだ。

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多分、ミリアムとも知り合いだろう。
世界観が同じなので、アンネローゼ共々そのうち出てくることもあるはずだ。


そんなこんなでカウントダウンが始まり、新年の一秒前で時間が止まる。

その後は、猫魔神バステトの襲来、また猪に戻ったふうま君、呼び出される三人の猫キャラ、見物しにくるジュノ、助っ人のウェディングドレストリオと目まぐるしい展開になる。

 

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最初のアイデアは「子年だから昔話の猫が恨んで出てくることにしよう」だった。

そこから猫魔神のバステトを考え、まだイベントで出ていない猫耳キャラはいないかなと検索をかけたら、ちょうどクラクルメルシーカノンと三人いた。

トリオで都合が良い。*3

 

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相手が魔神なので、こちらも知り合いの神様のジュノにまた登場してもらうことにする。前にジュノを倒さなくて正解だった。

もちろん性格は相変わらずで、助けてもらうために、実は神殺しの古代龍であるベリリクの友達になってもらった。

 

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ジュノが絡めば当然ウェディングドレスになる。

前回からの繋がりで【ジューンブライド】アンジェは出すとして、他に出せるウェディングドレスのキャラを調べると四人いる。

【射止める花嫁】弓走颯

【二丁拳銃の花嫁】アイナ・ウィンチェスター
【純白と黒翼】ミナサキ
【幻影の花嫁】水城不知火

猫キャラが三人なのでこちらも三人にしよう。
不知火はゆきかぜ絡みの話もあるのでやめておく。
ミナサキも呪いのドレスという設定が面倒なのでパス。*4

アンジェ、颯、アイナにすれば、みんなふうま君と会ったことがあるので紹介もいらなくて楽だ。

 

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また、向こうは知らない連中、こっちは知り合いばかりと対比になる。

ふうま君は去年の始めに猪になっているので、時の止まった世界で動ける言い訳にまた変身してもらおう。

猪だから今年しか使えなかった。ラッキー。

 

といった感じで、たまたまプレイアブルにいたキャラ、たまたまウェディングドレスでは出ていないキャラ、たまたまあった前のイベントやキャラと、色々な偶然をより合わせるようにして、このイベントは作られている。
お正月用のイベントだからか、幸運が味方してくれたようだ。

 

一番の幸運といえば、猫年があったことだ。
ジュノ同様、バステトは倒せないことに決めていたので、じゃあどうやって帰ってもらうかを考えて、何か干支や猫にまつわる気の利いた話でもないかと検索していたところ、ベトナムに猫年があることが分かった。
すでに猫年があるのなら、無理やりならなくてもいいよねという、今回のイベントにぴったりの事実だ。
ありがたく使わせてもらった。

 

猫以外にもいくつか違っているので、日本のものと比較して並べておく。

 

日本
鼠、牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪

ベトナム
鼠、水牛、虎、、龍、蛇、馬、山羊、猿、鶏、犬、

 

兎が猫になる他、牛が水牛に、羊が山羊に、猪が豚になっている。

ベトナム以外でも、チベット、タイ、ベラルーシなどで、やはり卯年が猫年に変わっている。

さらにブルガリアでは、虎年が猫年になっていて一年早いようだ。

ふうま君はこちらを思い出すべきだったが、話を考えた時点で私が気づかなかったのでしょうがない。

 

また、最初のアイデアでは猫年があることを教えただけでバステトは帰ってくれたのだが、三年もあるのでやはりもう一つ理由が必要だろうと、サーモンの寒風干しのネタがつけ加えられた。
そんなわけで、冒頭でいきなりサーモンを持ってきているゆきかぜが恐ろしく唐突だ。

もっとも今回のイベント、どこもかしこも唐突なので、それでいいことにした。

 

最後はいつものパターン。

ふうま君が女の子みんなに責められて、リリスが新年の挨拶をして終わる。

この一言のためのドタバタだった。

 

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ということで、今年もよろしくお願いします。

 

*1:以下の通り。

SR 
【最強の対魔忍】井河アサギ、水城ゆきかぜ、ナーサラ、リリム、志賀あさつき、沙耶NEO、神村舞華、紫藤凜花

 

HR 
【駆動武装】八津紫、井河さくら、八津紫、高坂静流、リリス・アーベル・ビンダーナーゲル、リーナ、クルミ・S・坂崎、ミラベル・ベル

 

R 
【死霊騎士】ウィスプ、【パーティ】仮面の対魔忍、ふうま災禍、イーオ・オライオン
グラン、上原燐、四條如月、由利翡翠、雪那・グレイス

*2:映画は結婚式を抜け出してバスに乗ってからは暗いムードだが。

*3:実はもう一人、エリカ・ブラックモアが検索にひっかかる。「必要なら猫を被ってあざとく振る舞う」からだ。それで召喚されたら馬鹿馬鹿しくて面白いので出そうか出すまいか迷ったが、やはり長くなるので断念した。

*4:こいつもジュノに呼び出されたものの「時間が止まってるならイタズラしなきゃ」と勝手にどっかに飛んでいってしまう展開を考えたが以下略。