ナタルは熱いのが苦手なんです。だから紅茶はミルクをいっぱい入れてぬるぬるさせて飲むんです



食べ物が出てくるシーンが好きだ。
学園物で弁当を作ってもらうのは定番だし、みんなで一つのテーブルにそろって食事というのも良くある。
プロットに「食事」と指定してあれば当然として、それがなくても飲んだり食べたり結構やっている。
上の台詞は、「宵待姫」からの引用だが、同作品ではちょっと思い出しただけでも紅茶、コーヒー、カルピス、ローストチキン、フィッシュ&チップス、コロッケ、スコン、猫まんま、もちろんトマトも。他に何かあっただろうか? ……あ、そうそう、吸血姫のエルは血も食事だった。食事かつエロ。いいね。
最近では「装甲騎女イリス」で焙じ茶とか出している。SFなのに。


こういった飲み食いシーン、半分は趣味だが、半分はキャラクターを立てるためにやっている。
――人生で起こることは、すべて皿の上でも起こる。
これは、ドラマ「王様のレストラン」に出てきた言葉だ。
エロゲだと、「kanon」のあゆの鯛焼き、自作でいえば「碧ヶ淵」のせりのトマトのように誇張して書かれることもあるが、そこまでいかなくても、何を食べるか、どこで食べるか、どうやって食べるかは、キャラの色々な面を出してくれる。それが楽しい。


今やっているシナリオでもハギスという料理を出してみた。
スコットランドの伝統料理で、羊の肉・内臓・血をオート麦やたまねぎなどの野菜、香辛料と共に調理し、羊の胃袋に詰めて更に加熱したソーセージ状のものだ。(Wikipediaより引用)
輸入された缶詰でしか食べたことがないが、少々脂っこいことを除けばかなかの珍味だ。
本国では、マッシュポテトを添えてスコッチと一緒にやるのが定法らしい。
ただ、マッシュポテトはともかくスコッチは無理。だって下戸だから。これは悲しい。本当に悲しい。ついでに言えば、お腹もあまり強い方じゃない。


自分にはできないことを、キャラクターにやってもらう。
食事シーンが好きなのは、そういう理由があるのかもしれない。