近親相姦の匂いとエロゲ的匂い表現

z0racの日記 - お父さんが臭い理由

"女性は子孫繁栄のために異なる遺伝子を求め、近い遺伝子を持つ男性の匂いは臭く感じるらしい。

故に、「娘」にとって、最も遺伝子が近い「お父さん」は臭い。"

女性は、近親を嫌悪する匂いを感じることができる。
男性はできない。なぜか? やはり妊娠することによるリスクが大きいからなのだろう。


娘が父親を臭いというのはよく聞く。母親が息子を臭いというのはそれほど聞かない。
思っていても言わないだけなのか、実際に自分の胎内で育てる母子という関係と、単に遺伝子を提供しただけの父子という関係の違いが出ているのかもしれない。理性的にか生物的にかは分からないが。
そういえば昔、カードキャプターさくらの同人誌で、肉を食べると体臭が強くなるから野菜ばっかり喰ってる桃矢お兄ちゃん、というのを見たことがある。
してみるとあれは、さくらを嫌がらせないようにしていたのだな。優しいね。


ともかく、仕事柄、兄と妹、姉と弟、母と息子、父と娘……等々、近親相姦はそれなりに扱ってきている。
この近親相姦嫌悪の匂いを使えば、よりエロさを出すことができるかもしれない。
最初、女の方はその血の繋がった臭さを激しく嫌悪するが、くさややチーズや腐乳がそうであるように、その臭さがだんだん好きになってしまう。しかし、結局は近親嫌悪の匂いなので、タブーを犯す感覚は失われない。
「あぁ、この匂い。怖気をふるわせる雄の匂いがたまらないの。お願いよ、お母さんの体中にイケナイ匂いを擦りつけてぇ」みたいな。


ただ、この匂いという奴、エロゲでは……というか、日本語では弱点であるように思う。
匂いに関して描写する時、よく使っているのが「――の匂い」といった風に、形容詞を付ける方法だ。
例えば、「甘酸っぱい性器の匂い」「淫靡な雌の芳香」「汗と愛液が染みこんで蒸れた香り」「脳髄をこがすような性臭」「二人分の淫汁が混ざり合った匂い」「生臭い精液のニオイ」などだ。
加えて、「つんと」「ぷーんと」「ぷんぷんと」「むらりと」など、その匂いがどう漂ってきたかを描写することもある。
口内発射で「どろっとした粘液臭が口腔から鼻孔へとかけのぼり」とか。


ただ、いずれにしろ、基本となるのは「におい」という単語だ。
「匂い」「臭い」「ニオイ」「におい」のように字を変えて、微妙なニュアンスを出す手もあるが、その単語の前に細かく説明しないとなかなかイメージを伝えづらい。


この点、英語では最初から匂い表現を細かく区別しているようだ。

英語では香りの表現を10の言葉によってかなり細かく区別している

aroma(アロマ) 食品やコーヒーをたてるときに立ち上ってくるうまそうな香り
flavor(フレーバー 口の中に入れたときの食品の味や香りのことを指す。果物の味や香りは、この典型的なもの
perfume(パーフューム) アロマ・フレーバーが食べ物の味と香りだけに使われるのに対し、パーフュームは、化粧品や花などの芳香を指す
smell(スメル) 機械的、非人間的、あるいは嫌悪させるにおい。したがって、心地よい香りであっても、毒草の花には、パーフュームを用いず、スメルが使われる
fragrance(フラグランス) パーフュームによく似た言葉で、花や香水などのよい香りに用いられる。例えば、リンゴの花がいっぱいに咲き、その香りが風にのって吹かれてくるような心地よい香りである。よい香りに加えて心地よい香りである点が、パーフュームとは異にしているようである
scent(セント) ほのかだが、しみ通る通常心地よい香りである。パーフュームほど強い香りではない。セントはまた動物の遺臭にも使われるし、「ニュースの手がかり」のように比喩的にも用いられる
odor(アダー) 香りがよいとか悪いとかを考慮に入れない、あいまいな言葉
bouquet(ブーケェイ) ワインやブランデーの香りを表す
redolence(レドオウランス) 乾物屋のにおいのような強烈で、しかも気持ちよさの混合された香りをいう
stink/stench(スティンク/ステェンチ)pong(ポン【口語】) 有害でいやなにおいに使われる

 ――と並べてみたのだが、普段感じている匂いのうち、どれがどの表現に当てはまるのかいまいちよく分からない。フェラチオはflavorなのか?
 たしか「羊たちの沈黙」で、クラリスが初めてレクターの独房に行ったとき、横の独房にいた男が「I can smell your cunt(オマ○コが匂うぞ)」とわめいていた。
 オマ○コの匂いは「smell」でいいようだ。
 心地よい香りであっても、毒草の花……うむむ。