エロゲシナリオライターが愛読している「漫画ナツ100」

酔拳の王 だんげの方さんの企画「【暑い夏を】 漫画ナツ100 【熱い夏へ】」に参加してみる。
ルールは、10巻以内で完結している短編漫画とのこと。
10巻……うん。そのくらいで充分だな。
50巻とかもう買ってられない。場所もとるし、金もかかる。
初めのうちは気に入っていても、連載が続くうちにグダグダになり、最後は嫌になって捨てたとしてもダメージは少ない。
そんなわけで、最近は短めの漫画ばかり買っている。
100冊は難しかったので、半分の50冊でエントリ。
こんな漫画を気分転換にしつつ、今日もエロゲを書いている。


1,天顕祭,白井弓子,サンクチュアリパプリッシング,全1巻
2,ブラッドハーレーの馬車,沙村広明,太田出版,全1巻
3,黒博物館スプリンガルド,藤田和日郎,小学館,全1巻
4,邪眼は月輪に飛ぶ,藤田和日郎,小学館,全1巻
5,首代引受人,平田弘史,リイド社,全1巻
6,寄生獣(完全版),岩明均,講談社,全8巻
7,ヘウレーカ,岩明均,白泉社,全1巻
8,孤独のグルメ,谷口ジロー(画)/久住昌之(著),扶桑社,全1巻
9,散歩もの,谷口ジロー(画)/久住昌之(著),扶桑社,全1巻
10,刑務所の中,花輪和一,講談社,全1巻
11,ワンダービット,島本和彦,メディアファクトリー,全3巻
12,燃えよペン,島本和彦,小学館,全1巻
13,僕の小規模な失敗,福満 しげゆき,青林工芸舎,全1巻
14,AKIRA,大友克洋,講談社,全6巻
15,風の谷のナウシカ,宮崎駿,徳間書店,全7巻
16,バオー来訪者,荒木飛呂彦,集英社,全2巻
17,死刑執行中脱獄進行中荒木飛呂彦短編集,荒木飛呂彦,集英社,全1巻
18,ヴァンデミエールの翼,鬼頭莫宏,講談社,全2巻
19,しおんの王,安藤慈朗(画)/かとり まさる(原作),講談社,全8巻
20,アドルフに告ぐ,手塚治虫,講談社,全5巻
21,陽だまりの樹,手塚治虫,小学館,全8巻
22,エマ,森薫,エンターブレイン,全10巻
23,ヨイコノミライ(完全版),きづきあきら,小学館,全4巻
24,ヤサシイワタシ,ひぐちアサ,講談社,全2巻
25,アニメがお仕事,石田敦子,少年画報社,全7巻
26,東京トイボックス,うめ,幻冬舎コミックス,全2巻
27,オールナイトライブ,鈴木みそ,エンターブレイン,全6巻
28,まんが道 愛蔵版,藤子不二雄,中央公論社,全4巻
29,藤子不二雄 SF全短編 愛蔵版,藤子不二雄,中央公論社,全3巻
30,花子と寓話のテラー,えすのサカエ,角川書店,全4巻
31,度胸星,山田芳裕,講談社,全4巻
32,サイコドクター,的場健(画)/亜樹直(原作),講談社,全5巻
33,まっすぐ天へ,的場健,講談社,全1巻
34,キリエ―吸血聖女,杉村麦太,秋田書店,全2巻
35,アトリ抄,田代琢也,メディアファクトリー,全7巻
36,最終兵器彼女,高橋しん,小学館,全7巻
37,スクライド,戸田泰成(画)/黒田洋介(原作),秋田書店,全5巻
38,エイリアン9,富沢ひとし,秋田書店,全3巻
39,プラネテス,幸村誠,講談社,全4巻
40,神々の山嶺,谷口ジロー(画)/夢枕獏(原作),集英社,全5巻
41,地球へ…,竹宮惠子,スクウェア・エニックス,全3巻
42,吉祥天女,吉田秋生,小学館,全2巻
43,うっちゃれ五所瓦 ,ながいま強,小学館,全6巻
44,武装錬金,和月伸宏,集英社,全10巻
45,スプリガン,皆川亮二(画)/たかしげ宙(原作),小学館,全8巻
46,魔法騎士レイアース,CLAMP,講談社,全6巻
47,クロノアイズ,長谷川裕一,講談社,全6巻
48,轟世剣ダイ・ソード ,長谷川裕一,講談社,全4巻
49,魔女の騎士ヘクセン・リッター,ニノ瀬泰徳,秋田書店,全1巻
50,キャノン先生トばしすぎ,ゴージャス宝田,オークス,全1巻


次点
「10巻以内に完結」してないが、このへんもオススメ。

吼えろペン ,島本和彦,小学館,全13巻
カードキャプターさくら,CLAMP,講談社,全12巻
魔女,五十嵐大介,小学館,既刊2巻
なるたる,鬼頭莫宏,講談社,全12巻
ARIA,天野こずえ,マックガーデン,全12巻
昴,曽田正人,小学館,全11巻

いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その3

少し間があいてしまったが、エロシナリオ講座の最終回。
シーンの流れ、セリフに続く、3つめのポイントはモノローグだ。


3 モノローグ
いわゆる地の文である。
エロゲは主人公の語り、一人称で書かれることが多いので、モノローグと称している。
シナリオライターによって好みはあるだろうが、ことエロシーンにおいては、セリフを主、モノローグを従として、シナリオを書いていった方が上手くいく気がする。
つまり、セリフを効果的に聞かせるために、モノローグを書いていくというやり方だ。
今、「聞かせる」と書いたのは、ほとんどのエロゲにボイスが入っているからだ。

「ああああああああああ!!!」

字面で見ればただの「あ」と「!」の羅列も、演じる人によって、演じるキャラによって、幾通りもの絶頂の声に変化する。
声優って素晴らしい。
絵を見て、字を見て、音を聞く、エロゲならではといったところか。
同じアダルト商品である官能小説では、台詞よりも地の文が、その「官能」を醸し出すのに多くの役目を負っていて、書き手の個性も出やすいように思う。


で、そのモノローグの書き方だが、例によってその機能別に考えていくと進めやすい。

    • アクション描写
    • リアクション描写
    • 内面描写


  • アクション描写

読んで字の如く、主人公なりヒロインなりのアクション、行ったことを表現するための文である。
例えば、主人公が挿入したときの

俺は、愛液でぬらぬらと光るレイアの膣口に、いきりたった肉棒をずぶりと埋め込んだ。

といった描写。
または、ヒロインが主人公にフェラチオしたときの

アリーヤは、薄紅色の唇をおちょぼに開き、俺のペニスをふわりと咥え込むと、ヌプヌプと音を立てて顔を沈めていった。

といった描写がそれにあてはまる。
また、エロゲではヒロインが人間以外の物、たとえば触手を相手にすることも多いので、

のたくる野太い触手の先端が、ヒルデガードの膣口にぐちりと埋まったかと思うと、ズルズルと膣内へヌメリ入っていく。

こんな表現も、アクション描写の一種といえる。

  • リアクション描写

アクション描写に対するリアクション、すなわり主人公なりヒロインなり、触手なりの反応を表現するための文だ。
どちらかというと、ヒロインのリアクションを書くことの方が多い。
エロゲでは、主人公がセックスの主導権を握ることが多いからだろう。


まずは、ヒロインの表情や仕草、手足や体の動きなどを示す描写がある。
例えば、挿入されたときのリアクション

レイアは切なげな悲鳴をあげて全身を強ばらせる。俺の肉棒に押されて、膣内に溜まっていた愛液がブチュッと噴き出した。

このようなはっきりと外側から分かるリアクションではなく、もっと細かい性器のリアクションとして書くこともできる。

愛液でぬめったレイアの膣襞はペニスにクチュクチュと絡みついてきて、その柔肉で亀頭から根本まで貪欲に咥え込んでしまった。

こんな感じだろうか。
この例だと、ヒロインの性器のアクション描写としても成り立っているが、そのへんは気にしない。
だいたい、モノローグは主人公の心の声のはずなので、普通に考えればヒロインの性器のこんな細かい状態が分かるはずがない。
きっとエロゲ主人公のアレには、ものすごいセンサーが付いてるのだろう。
全てはエロさのため。それでいい。

  • 内面描写

主人公が思っていること、感じていることの描写だ。
ノローグの本来の意味での使い方といえるだろう。
エロシーンだと、主人公が「俺はこんなに興奮している」といった感情を示すときによく使われる。
例えば、

さらなる刺激を懇願するレイアの目に、俺はどす黒い欲望が欲望が抑えられなくなる。

とか、

肉棒を吸い上げ、精液を絞りだそうとする雌の本能に、俺はもう我慢ができなかった。

といった感じだ。


そうそう、内面描写で主人公の心の声をよりストレートに、まるでセリフを喋っているように書く方法があるが、これをやるとだいぶニュアンスが変わる。
上の例で言うと

レイア、なんて淫らな目だ。
ああ、犯してやる、犯してやるぞ!

くっ、絞り出されそうだ。
駄目だ、出るっっ!

とまあ、なんとなく情けない感じの男になる。
これはこれで、「人妻に責められる少年」とかのシチュエーションで使える。
やりすぎると、主人公がウザイとか、キモいとか言われるが。




さて、最初に「エロシーンではセリフを主、モノローグを従」と書いたのを覚えているだろうか。
そう、セリフを軸として、アクション描写、リアクション描写、内面描写を繋げていくのが、エロシーンの基本スタイルとなる。
つまり、こんな感じだ。

俺は、愛液でぬらぬらと光るレイアの膣口に、いきりたった肉棒をずぶりと埋め込んだ。
レイア「ひぁあっっ、あッ、あぁん、オチ○チン入ってきてるぅうううっ!!」
レイアは切なげな悲鳴をあげて全身を強ばらせる。俺の肉棒に押されて、膣内に溜まっていた愛液がブチュッと溢れ出た。
レイア「あ、あぁん……デュークぅ……ぐちゃぐちゃにしてください……わたしが壊れてしまうくらい……犯して……欲しいのぉ、犯してぇ」
デューク「ふふ……可愛いな、レイア」
さらなる刺激を懇願するレイアの目に、俺はどす黒い欲望が欲望が抑えられなくなる。

誰かのアクション、それに対するセリフ、リアクション、そのリアクションに対するセリフ、さらなるアクション、リアクション、そして内面の声……
そうやって繋げていけば、リズムのあるエロシーンを作ることができるだろう。


ということで、いぐぅなエロシナリオの書き方のポイントはここまで。
最後に参考図書を一冊だけ紹介しておく。
一万冊以上の官能小説を読んだというこの著者は、エロ表現について一連のエントリとはまた別の角度から、実に分かりやすく解説してくれている。


官能小説の奥義 (集英社新書 410F)
官能小説の奥義 (集英社新書 410F)永田 守弘

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【関連エントリ】
いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その2
いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その1

いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その2

昨日に引き続き、エロシナリオの書き方のエントリ。
普段ほとんど意識せずにしてることを、改めて言語化するのは難しい。
ともあれ、ポイントの2つめ。

2 セリフ

聞いたか坊主は駄目とか、説明セリフはよそうとか、テーマを直に口にさせないとか、「嫌い」と言って「好き」だと感じさせるのが良いセリフだとか、そういう話はとりあえず置いておいて、ここでは喘ぎ声についてだけ説明する。


喘ぎ声は、大きく2つに分けて考えると分かりやすい。
 ・普通喘ぎ
 ・文章喘ぎ
の2つだ。


・普通喘ぎ
「普通喘ぎ」は、思わず口から出てしまった音、意味をなさないセリフで、

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

とかいうのがそうだ。
慣れればその場のノリで書けてしまうものだが、キャラが感じている状態とその時に使う文字とを、ある程度決めておくといいかもしれない。
例えば、ごく普通に喘いでいるときは、

「あっ……ああっ……んっ、ああっ……あっ……」

ちょっと反応が大きかったり、感じて身をくねらせたり、息が荒くなっているときは、

「ひあっ……やあぁ……かふっ………へあぁっ……くぅうんっ……はふぅうっ!!」

口をつぐんで悶えているときは

「んんんっ、ンッっ、んんーーーっ、ンゥウンンゥウンッ!」

鼻息まで荒くなっているときは

「んふぅうううっ、ふむぅうっぅ、ぬふっっ、んほほほおおおっっ!!」

などなど。


ひらがなをカタカナにしたり、三点リーダー(…)や、感嘆符(!)、クエスチョン(?)を入れることで、同じ文字でもニュアンスはかなり変わる。
例えば、「あ」と「っ」だけ使っても、

「あっ…………あっ…………あっ………ああっ……」

なら、まだ感じ始め。

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

なら、イク直前の切羽詰まった状態という風に。
次に述べる「文章喘ぎ」に比べて見落とされがちだが、キャラがどんな風に感じているか、キャラがどれくらい感じているかを示すのにとても役にたつ。




・文章喘ぎ
「文章喘ぎ」は、感じているのにちゃんと意味のある言葉を口にしてしまうというもので、これぞフィクションならではの喘ぎ声といえる。
リアルでも「当たってる」くらいは聞くことができるだろうが、「変態マ○コで妊娠確実」というのはあり得ない。
あり得ないからエロい。


この「文章喘ぎ」にも、

「気持ちいい、感じる、興奮しちゃう、駄目ぇ、イキそう、そこイイっ、もっとぉ!」

などどいった、素直に快感の言葉を口にしているものと、

「オチ○チンが奥に当たってる、オマ○コの中ぐりぐり擦れてるのぉ、子宮が下がってキュンキュン泣いてる、アナルがごりごり削られてすごいぃ、精液で受精して妊娠真っ最中なのぉっ!」

といった、キャラがやけに具体的に自分の状況を説明しているものとがある。


後者の方がよりあり得ないのだが、戦乙女ヴァルキリーではそれが普通だ。
例えば、

レイア「わ、わたし駄目っ……もう駄目だから感じてるっ……あ、あっ……駄目、気持ちいい、あぁ、おかしくなる……またおかしくなるっ、イク、イッちゃうっ、私イク、イクぅっ」
アリーヤ「あっ、ああっ、そ、そんなっ、グチャグチャかきまわひゅなっ、イ、イキすぎれっ、敏感になってるんらからぁあっ!!」

などなど、状況を説明するだけでなく、勝手に弱点を告白しながら喘いでいる。
実に素晴らしい。


「文章喘ぎ」は書いていて楽しいものだが、合間合間に「普通喘ぎ」を挟んでおくことを忘れないようにしたい。
そうでないと、喘ぎ声っぽさがなくなってしまう。

「オマ○コの中ぐりぐり擦れてるううっ!!」
「おっ、オマ○コの中ぁ……っ、あァン…ぐりぐり、あぁッ、擦れてるぅううっ!!」

前者と後者でどちらが喘ぎっぽいかは、一目瞭然だ。


セリフ、喘ぎ声については、ここまで―――
っと……男のセリフが残っていたか。
男は正直どうでもいいんだが、一般的に言ってそれほど喘がないし、喋らない。
特に、ヴァルキリーのデュークのようなキャラは、感じていてもあくまでもクールに

「くっ……」
「ふふ、いい感じだ……絡みついてくる」
「そんなに感じて恥ずかしくないのか?」
「いくぞ、ぶちまけてやるっ!」

程度にしておくのが無難だろう。
ブラックヴァルキリーを相手にして手玉に取られるようなシーンはまた別だろうが。
今日はそんなところで。
最後のモノローグについては次回に。


【関連項目】
いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その1
エロ表現のポイントはオノマトペにあり
エロゲ会社に応募書類を出す前にチェックすべき7つのこと



戦乙女ヴァルキリー2 「主よ、淫らな私をお許しください……」
戦乙女ヴァルキリー2 「主よ、淫らな私をお許しください……」
おすすめ平均
stars良い感じ♪
stars★★★美しく気高い最強のヴァルキリー★★★
starsかなりいい!
starsヴァルキリー・レイアが今だ葛藤を持っているのが☆

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いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その1



戦乙女ヴァルキリー大賞
自分な好きなキャラに、好きなシチュエーションで、あんなことやこんなことをさせて、もしかしたら商品になって、賞金ももらえるかもしれないという、ファンディスクならではの企画だ。
ファンの方の妄想がどれだけ爆発するのかワクワクしてくる。


ただ、絵はともかく、「エロシナリオなんて書いたことない」という方も多いにちがいない。
「台詞と地の文をバランスよく配分ってなんだよ!?」って話である。まあ、普通はそうだ。
それから、「ちょっと書いてみたけど意外に書けない。頭の中ではこんなにエロくなってるのに」という方もいるだろう。
せっかくの妄想が不発になってはもったいない。
ここは一つ、エロシナリオを書く上での基本、3つのポイントについて述べてみる。
 流れ
 セリフ
 ノローグ
の3つである。
戦乙女ヴァルキリー大賞だけではなく、エロゲシナリオライターを目指す人にも多少は役に立つだろう。
というか、プロを目指すなら意識してて当然の事柄である。


まずは一つめ。

1 流れ

エロシナリオを書くときは全体としての流れに注意する。
責め、受けの役割が決まっているのはいいが、エロの流れが一本調子だと途中で飽きてしまう。
最初から最後まで「激しくピストン運動」というのは駄目だ。リアルならともかく……いや、リアルだって疲れるだけか。
まあ、リアルはともかく、フィクションのエロでは、やっている行為そのものと、キャラの心情との、双方で流れに緩急をつけるとよい。
川の流れにたとえるならば、あるときは激しく、あるときは緩やかに、まっすぐに流れたり、曲がりくねったりと、様々な様相を見せると飽きがこない。


行為そのもの流れは、挿入したり、愛撫の仕方を変えたり、ピストン運動に強弱をつけたり、ずばり射精したり絶頂したりと、比較的作りやすい。


一方、キャラの心情の流れをつくるのに役立つのが、キャラの仮面だ。
心理学で言うところのペルソナ、周りの人に見せるために作った自分の姿である。
たしか、伊丹十三監督の著書に「登場人物の仮面が剥がれるときドラマが生まれる」というのがあった。
エロも同じ。仮面が剥がれるときにエロスが生まれる。


例えば、戦乙女ヴァルキリー2のオープニングエロはこんな流れになっている。
このシーンは、1のヴァルキリーことレイアが、死刑執行の前に犯されるというシチュエーションだ。


レイアが被っている仮面は、「自分は誇り高き戦乙女で、陵辱に耐えたのも民の命を守るため」
というものである。
これをチクチクと刺激しつつ、陵辱は進められていく。


まずは言葉責めから、緩やかな胸への愛撫を開始する。

デューク「死を恐れてはいないのか?」
レイア「恐れなどありません。勇気ある戦いの果て、オーディン様の御許に還ることは、ヴァルキリーにとって喜びであり、誇りです」
デューク「ふん、ヴァルキリーとしてはそれでいい。だが、女としてはどうだ?」
レイア「女として? いったい何を?」
デューク「くく、俺には分かるぞ、レイア。お前は恐れているのだ」
レイア「なっ……私は恐れてなど…………」
デューク「死などではない。お前は自分が戦乙女でなくなることこそ恐れている」
レイア「な……なにを……?」
デューク「自分でも分かっているのだろう? いずれヴァルキリーの誇りも力も全て失って、ただの淫らな女に成り下がるだろうと」
レイア「なっ……そ、そんなこと……嘘ですっ……!!」
デューク「それならいっそ、敵の手にかかって殺されたいか。ふふ、とんだヴァルキリーの誇りだな」
レイア「ち、違いますっ……そんなこと……ッッ、私、考えたことも……ありませんっ……んんっ」

最初、レイアは「戦乙女である」という仮面にすがりついて、必死に抵抗している。
そうでなくては面白くない。
そこで、デュークはレイアはレイアの口に無理矢理ペニスを突っ込んで、フェラチオを強引に始める。
つまり、行為を激しくする。

デューク「御託はいいから早く舐めろ。チ○コをしゃぶるのも民のためだろう?」
レイア「ううっ……あなたという人は……ぅうっ……わかり…ました……舐め……ますから……」
レイアは羞恥と屈辱に身を震わせながら、さも厭々といった顔で肉棒を舐め始めた。

無理矢理なので、当然レイアは苦しそうで、かつ嫌がっている。
しかし、ヴァルキリー1で十分に調教されているので、自分でも気がつかないうちにそのフェラチオに合わせていってしまう。
それを受けて、このやりとり。

デューク「ふふふ……」
レイア「んぷ……ふぁ、な……なにが……お、おかひいの……れすか?」
デューク「いや、俺に言われて嫌々始めた割には、ずいぶんと熱心にしゃぶっていると思ってな」
レイア「はっっ!! わ、……わたし…………」
デューク「俺と二人っきりの時ならまだしも、これだけの数、しかも敵である魔族の真ん中でフェラチオに夢中か……くくく」
レイア「あ、あぁ……ど……どうして……そんな……あ、あぁ……そんな……」

はいここ、レイアの仮面が剥がれている。
気がついたらそうなっていたというのが、ここでのポイントだ。


そのままフェラチオは続けられるが、デュークはレイアに優しい言葉をかけたりしている。
つまり、行為そのものは緩やかになっている。
その反面、レイアの心情はぐらぐらに揺れている。

デューク「見ろ。俺もそろそろ限界だぞ」
俺は極限まで昂ぶっている肉棒に力を入れて、レイアの口の中でビクッ、ビクッと上下に動かしてやった。
レイア「ふあっ、あっ、あっ! す、すご……い……ひあ、駄目……だめぇ……わたし、おかしくなります……もう、もうっ……」
デューク「素直になってしまえ、ヴァルキリー」
黒髪をゆっくりと撫でてやりながら、口の深いところまで肉棒を入れてやると、レイアはもう我慢できなくなる。
レイア「こふっぅ、うっ、らめ、らめなのに……あぁ、しゃぶりたいれす……お、オチ○チン舐める、すごいオチ○チン舐め……舐めたい……うっ、うううっ」
デューク「レイア」
レイア「ンンーーーッッ、わ、わたしもう駄目ですっッ! ぷはぁあっ、ヂュブヂュルブヂュルゥウウウウウッ!!」

おめでとう、仮面は完全に剥がれてしまった。
さっきとは違って、レイア自らそうしているのが分かるだろうか。それがポイントだ。


さて、仮面も剥がれたので、後はクライマックスを書くのみである。
レイアの心情も、行為そのものも激しくしていって、エロシーンのラスト、すなわち射精へと繋げていく。

レイア「ぢゅるっ……っ、わ、わたし……ヴァルキリーなのに……んっ、こんに……チ○コしゃぶって……すごい、気持ちよくなって……んっっんっっ」
レイア「民が、こんな……ッ、狂った、いやらしい私を見たら……変態の姿を見られたら……ああぁ、あんっ駄目ぇ、でも止まらないんですぅ」
レイア「ヂュルッ、ぢゅううっ、ぷはぁ、わたひ、もう駄目ぇ……駄目らけろ、気持ひいいの……んっっ、チ○コはゃぶるのっ……っ、気持ひいいっ……ぢゅぅンッ、レロヂュルブチュルッ」
(中略)
レイア「ごくんっ……っ、精液ぃ……熱くてへぇ……ねばねばひてぇ……んっ、口から……んぷっ……あ、あふれひょうぅ……んっ……」
レイア「はぁ、はぁ……わ、たし……やっぱり……イッてしまった……はぁ、はぁ……精液……だけで……オチ○チン……だけで……変態……すごい……変態……」

レイアはまだ民がどうこうと言っている。
民をどこまでも意識しつつ、そんな守るべき民がいるのに堕落している自分に酔っているという感じか。
そのへんがレイアらしい。変態女神にもほどがある。


オープニングエロは、この後さらに本番シーンへと続いていく。
レイアの心情をリセットするために仮面を被りなおさせたり、2回ある射精シーンで反応をはっきりと変えたりしている。
流れに注意して見てみると、その辺が分かりやすいと思う。
興味があったらチェックして欲しい。


ということで、エロシナリオを書くための基本の一つめ。流れの話はこれでおしまい。
残りの二つは次回に。


【関連エントリ】
いぐぅなエロシナリオを書くための3つのポイント その2
いく、いきますっ、変態女神のヴァルキリー、ファンディスクでまたいぐぅううっ!!
エロ表現のポイントはオノマトペにあり
エロゲ会社に応募書類を出す前にチェックすべき7つのこと



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いく、いきますっ、変態女神のヴァルキリー、ファンディスクでまたいぐぅううっ!!

また一月以上あけての更新。
ネタは戦乙女ヴァルキリーのファンディスクのこと。
やっと公開されたな。


タイトルは、「戦乙女ヴァルキリーG〜戦乙女達の黄昏


2からの参加だけど、やっぱりファンディスクが出るってのは嬉しい。
しかも、戦乙女ヴァルキリー大賞って企画がやたらと面白そうで困る。


詳細はリンク先を見てもらうとして、要はファンディスクに収録する作品を広く募集して、入賞者には賞金も出すという話のようだ。
ファンディスクってのはそういう遊び心が大切だよなあ。


募集しているジャンルは三つ。
 ●シナリオ部門
 ●CGイラスト部門
 ●フリースタイル部門
大賞は50万円。太っ腹だ。


で、ヴァルキリー2のヒルデガードをイッた……じゃない、やった声優のサトウユキさんが、さっそく参加を表明している。

私ロキ総攻めハーレムやりたいでっす!×レイアと×アリーヤと×ヒルデガードで。
大賞は俺のモンだ!
そのエロさ――G級。
元演劇部のスキルを総動員して書くよ!台本!!(笑)
大賞は俺のモンだ!!(大事なことなので…ry)
もしくはフリースタイル部門で「今から、ヒルデガードのモノマネしまーす」とかいって、ひたすらいぐぅする。
大丈夫。ちゃんとセルフ音消しするんで!(笑)
お前らなんかに負けないZE!←いきなりライバル心むき出しww
ギリッ!


お釈迦様は唯我独尊

すげえ、本気だ。
ヒルデガードの書いたエロシナリオか、見たいな。


とりあえずは、シナリオ部門の応募規定をチェック。

戦乙女ヴァルキリー、および戦乙女ヴァルキリー2のキャラクターを登場させたショートストーリーや、Hシーンのシナリオデータを募集します。
戦乙女ヴァルキリー、および戦乙女ヴァルキリー2の世界観・作風に準拠したものにしてください。
また、Hシーンのシナリオについては、こちらのテキスト規定を遵守してください


戦乙女ヴァルキリーOPより
ヴァルキリー「ぐっ、かはっ……はぁっ、はあっ……」
濡れた唇から涎を垂らし、ヴァルキリーが激しく咳き込んでいる間も、俺は両手で乱暴に乳房を責め続ける。
デューク「戦士にしては随分と立派な胸だな。こう大きいと戦場では邪魔だろう」
ヴァルキリー「……な、にを……」
涎で濡れた唇をわななかせ、ヴァルキリーは屈辱に呻く。
デューク「勇猛な戦乙女とはいえ、ここを責められると感じてしまうのだな。もう乳首が立ってきたぞ」
ヴァルキリー「う、嘘です。そんなこと、あるはずが……くぅんっ!」
否定の言葉は、湿った喘ぎに取って代わられる。
今まで味わったことがなかった快感に長時間晒されたヴァルキリーの体は、乱暴な愛撫にも敏感に反応してしまっていた。
ヴァルキリー「あぅっ、くっ……感じてなど、感じてなどいません……」
デューク「素直に快楽を受け入れてしまえばいいものを……。抵抗したところで苦しみが長引くだけだぞ」
頑なに快楽を否定するヴァルキリーの姿に嗜虐心をそそられ、今度は股間へと愛撫の手を伸ばしていく。
ヴァルキリー「や、やめなさいっ! そこはぁっ!」

上記の様に
ヒロインの台詞

地の文

主人公の台詞

地の文

ヒロインの台詞

主人公の台詞


と、台詞と地の文をバランスよく配分してください。
主人公の独白だけでシーンがどんどん進んだりするのはNGです。
各行は1行につき120文字以内にしてください。
また、本文中でイベントCGを指定する場合は3カット以内に収めてください。(※差分含まず)

うむむ、これは。
かなりちゃんとした書式のものを求めてるな。
腕に覚えのあるやつ来いって感じか。


とりあえず、チャレンジしてみたい方は、このブログの
エロゲ会社に応募書類を出す前にチェックすべき7つのこと
エロ表現のポイントはオノマトペにあり
とかの記事を読むと、少しは参考になるかもしれない。

「志の輔らくご 牡丹灯篭 in 本多劇場」

久々の更新。
新作のシナリオで忙しい毎日ではあるが、今日は人に誘われて、下北沢の本多劇場立川志の輔師匠の牡丹灯篭を聞きに行った。
今年の正月はPARCOの「志の輔落語」に行けなかったから、去年の独演会以来、ほとんど一年ぶりだ。


落語の牡丹燈籠は、明治のころ三遊亭円朝が創作したものだそうで、その名の元になった牡丹灯籠を持った幽霊がカラン、コロンと下駄の音を響かせて現れるところ、「足のある幽霊が出た」と当時大評判だったらしい。
幽霊などというと怪談話のようであり、三遊亭円朝も「怪談牡丹燈籠」という速記本を出しているのだが、この怪談部分は全体のごく一部なのだそうだ。
実際はもっともっと長い噺で、三遊亭円朝も1日ずつ違った噺を30日もかけて全編をやったのだそうだ。どんだけ長いんだ。


その恐ろしく長い噺を一夜で楽しんでもらうために、志の輔師匠はステージを前半、後半の二部構成してくれた。
前半は、シャツにズボンというラフな格好で現れて、ガッテンのスタッフが作ったというでっかいボードを使いながら、20人ほどもいる登場人物(これでも絞れるだけ絞ったそうだ)の相関関係や事件のいきさつを説明。当然、面白おかしい。
志の輔師匠の話術に引き込まれ、一時間ほどがあっという間にすぎる。


10分の休憩を挟んだ後、ついに着物を纏った志の輔師匠が現れて、後半の落語がスタート。
足のある幽霊が出てくる怪談から始まって、悪徳商人の話、人情噺、仇討ちと、怒濤のように繋がり、絡み合う噺を、一時間半ほどぶっつづけで、存分に楽しむことができた。
運良く前から三番目の席だったので、志の輔師匠の表情一つ、指先の動き一つまで隅々まで見ることができたのも嬉しい。


唯一、残念だったのは、途中どこからか携帯の音が聞こえたこと。
しかも二回。しかもクライマックス。
馬鹿が二人もいたらしい。
終演後のロビーでは、出てくるみんなが口々にそのことを言っていた。当たり前である。
もうね、本当にそういう馬鹿は来ないで欲しいね。


【関連項目】
立川志の輔独演会

『サトウユキさんのヴァルキリー2日記』がちょっぴり気恥ずかしい。

戦乙女ヴァルキリー2がめでたく発売された。
買ってくれた方、ありがとう。
プレイしてくれた方、ありがとう。
さっそくプレイ日記を公開してくれた方までいる。
本当にありがたいなあと見にいったら、本編でヒルデガードの声をあてられたサトウユキさんだった。
うわわ、こりゃまいったな。なんか恥ずかしいぞ。
   ・戦乙女ヴァルキリー2日記 - サトウユキさんブログ「お釈迦様は唯我独尊」


ヒルデガードは、『2』になって初登場した新しいヴァルキリーで、こんな娘である。




信心深く誰に対しても優しい陽だまりのような温かさをもつ戦乙女だが、罪のない人々を傷つける輩には容赦しない。長く美しい髪をみつあみにしている。
オーディンの娘で天界の防衛に専念していたが、二人のヴァルキリーを奪回しに、父親の制止を振り切って魔界に単騎で攻め入ったものの、囚われてしまう。箱入り娘で処女。


(パッケージのキャラ説明より引用)

「おや、どこかで見たことがある気がするな。でもたしか、髪の色は銀じゃなくて金で……」とかいうのはなしで。
そういう気持ちは、胸の奥に大切にしまっておいてほしい。


それはともかく、ヒルデガードのサトウユキさんは、まだはじめもはじめ、
オープニングのいわゆるキャラ紹介のあたりをプレイされているようだ。
オープニングといっても、これは『戦乙女ヴァルキリー』だ。しかも『2』である。
キャラ紹介、すなわちエロ紹介だ。
 『1』から引きつづき登場のヴァルキリー、レイアとのエロがあったり、
 ヒルデガードと同じく新しいヴァルキリー、アリーヤとのエロがあったり、
 それ以外の連中とのエロが当然のようにある。
そういうふうにできている。


プレイ日記に書かれているあたりは、ちょうど体験版にまるまる入っているところでもある。
体験版は、以下のオフィシャルサイトからダウンロードできるので、日記を見て興味がでたら、ぜひやって欲しい。
   戦乙女ヴァルキリー2「主よ、淫らな私をお許しください……」公式HP・ルネ


それにしても……

デューク「どうだ。感じるか!」
うぜーww
なんだこのウザイ男は!
感想聞くなよ。自分に自信ないんだな、こいつww


デューク「んんんっ!」
くそ…デュークかわいいじゃないか(笑)
思わず萌えた。


アリーヤ乳輪デカ!
でも姫カットは萌えるので我慢してやんよ。
つうかキスとか……ぬるいなぁ、デューク先生ww


「気持ちが悪い? 良いの間違いだろう」
えーやだ。デュークと同じことゆっちゃったよ、PCに向かって(笑)
鬱だ、死のうww

なんだこの、妙な気恥ずかしさは。
こう、なんというか、自分の性癖を大っぴらに読みあげられているみたいな。
いや、別に自分の性癖そのものズバリじゃないが、どこがエロいと思うかは間違いなく影響してるわけで、
特にこれ

・レイアの顔にかける
せいえきぃいいいいいい!(笑)
だめだ、いきなり爆笑した。おもろすぎた。

ごめんなさい、趣味です。
でも、やっぱりちゃんと「精液」って言わせてあげたい。
言葉にしないと伝わらない気持ち、プライスレス。


【関連エントリ】
戦乙女ヴァルキリー2発売おめでとう♪