ネット通販の妙〜時をかける少女〜

4/20は、アニメ「時をかける少女」DVDの発売日だった。
もちろん予約開始日に予約しているし、もちろんプレミアムエディションを頼んでいる。
定価10,500 円。


頼んだのは、よく使っているネット通販。
商品は発売日の前日に届いた。気が利いている。
一日とはいえ、早く手にはいるのは嬉しい。
小学生のころ、ジャンプを土曜日に手に入れて回し読みしたものだ。


ただ、仕事が大変なことになっているので、見る時間はない。金輪際ない。
ないのだが、とりあえず箱は開ける。段ボールは邪魔だ。
あれ? おかしいな。一個しか入ってないぞ。確か二つ頼んだよな。
慌てて注文時のメールを確認。うん、確かに二つ頼んでいる。
何かのトラブルかと思って、今度はサイトの方でチェックしてみる。
注文番号を照らし合わせると、「配達は完了済み」となっている。
「あっれえ?」とカメラ目線でこっちを見る真琴のような気分で、サポートセンターにメールを送る。


待つこと一日。返事が来た。

このたびは、お客様に大変ご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。

ご注文の商品『時をかける少女 限定版』は当サイトへの入荷数が限られており、ま
た、短期間に当初の予定を上回るほど多くのご注文をいただきました。したがいまし
て、非常に恐縮ながら、現時点ではお客様の商品全数の確保が非常に困難な見通しと
なりました。そのため、誠に勝手ではございますが、お客様のご注文の数量を1点に
変更させていただましたことを何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

大変申し訳ございませんが、一人でも多くのお客様に商品をお届けできるよう、この
ような対応を取らせていただきますことをご理解いただければ幸いでございます。



なるほど。「一人でも多くのお客様に商品をお届けできるよう」、一個だけ送ってきたのだな。
エロゲ屋としてその辺の気持ちは共感できる。
やはり、商品は一人でもたくさんの人に楽しんでもらいたいものだし。
ま……できれば送る前に一言欲しかったところだが。


それはそれとして、なんとかもう一個手に入れたい。
「商品全数の確保が非常に困難な見通し」か……うむむ。
プレミアムエディション、まだどこかに残っているだろうか? ここは通常版で我慢か?
こんな時こそタイムリープの出番だよな。使えないが。


とりあえず、件のサイトをチェックしてみる―――おや?
残ってるじゃん!
これを頼んでも大丈夫だろうか。
既に一つ買った人には売るわけにはいきません、などど言われないだろうか。
それ以前に、ここで買ったら「一人でも多くのお客様に商品をお届け」という中の人の願いがかなわなくなる。人でなしだ。
罪悪感を覚えつつも、やっぱり注文してしまった。今度は一個。


待つこと二日。商品が届いた。間違いなく届いた。
一人で二個買ってしまって申し訳ない。
ただ、その二個目は予備でも保存用でもなくて、プレゼント用だ。
そこの所を汲んで欲しいものだ。


ともあれ、次回から同じ商品を頼むときは、注文を二回に分けることに決めた。