姿のない人たち

山場の修正を済ませた後、クライマックスのための伏線となるイベントをいくつかこなす。
情報を仕入れるという感じのイベントなので、その場かぎりのキャラが結構出てくる。遊んでる子供たちとか、昔はならしたような老人とか、街のチンピラとか、映画で言ったら名もない端役だ。
作品の規模にもよるだろうが、この手のその場限りのキャラはまず絵がない。
絵がないということは、画面に違うキャラが出ているか、背景しか出ていないわけで、間が持たない。なので、端役はすぐに消える。
結果、いつも同じキャラでやりとりしてることになる。学園物なのに喋ってるのは3人くらいとか。
場所も基本的に、背景があるところしか行けないし、行ったで他に人がいない*1。賑わってるのに誰もいない繁華街、ラッシュで込んでいるのにがら空きの電車。
もっとも、場所は記号表現として「絵のない場所はみんな黒」でやる手もある。
ただ、姿のない人を書くのはやはり抵抗がある。
端役と言えども、台詞には魂を込めてるつもりだしなあ。ボイスを入れるなら尚更。
子供たちと遊ぶシーンを書きながら、そんなことを考えた。

*1:背景画にモブがないこと多し