アニメがお仕事! 完結

連日、仕事でグダグダなんだが、アマゾンで発売日に届いたので、隙を見て読む。
6巻でイチ乃が掘内さんと付き合うことになって、さていよいよ星さんを挟んでどんなドロドロ展開があるのかと期待してたんだが、そういう話はまるっきりなかった。
とにかく、新しい話が出てくる出てくる。
イチ乃がいきなり卵巣を取ることになったり、シナリオを目指していたリーダーが結婚するのを知って「あの女、頑張るのをやめたんだ」と蔑んだと思ったら、次の回で「まだ書くから」ということを知って大反省したり、二太が新しい女と付き合い始めたと思ったら、既に振ったのんのさんの言葉のせいであっさり別れたり、イチ乃と掘内さんも「Hはしました」くらいの描写でさくっと別れたりと、これ1巻に入れる話の量じゃないよ。
今までキャラの心情を丁寧に丁寧に描いてきたのに、こんなダッシュで終わらせたってことは、これは打ち切りっぽいのかなあ。
まとめまで一気にやったせいで、最終的なキャラの立ち位置だけを見ると、「本気で創作業をやる人間は恋愛を捨てる。恋愛を取るときは仕事を止めるとき」という結論になってるのも、ちと残念。
三鷹さんも「大人になった今の方が夢がある」なんて、一つ殻を破った次の出番がもうエピローグで、そこでは結婚して妊娠してる。
作中で一番カッコいい女、星さんの台詞がこのマンガを象徴していた。
「(自分と)同じように仕事に頑張ってる女好きになったら、自分以外に気持ちが向いてること認めなきゃいけない。自分以外のことで楽しんで喜んで落ち込んでる女につきあわなきゃいかんのよ」
ま、そうなんだけど、そういうところで恋愛と仕事の狭間で苦しむイチ乃の姿が見たかったな。
エピローグの時点でも、イチ乃はまだ本気で誰かを好きになったことがなさそうだものな。
「アニメが仕事です」と真っ直ぐな目で言えるようになったイチ乃は素敵だけれども、まだまだその先が読みたいと思わずにはいられない。
【関連エントリ】
「アニメがお仕事」第5巻 再購入
「アニメがお仕事」第5巻 感想