「ある種の男女関係に関する言葉」について考えてみた
「母娘丼」の対義語ってなんだろう-「情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明」より
まずは、「穴兄弟」
複数の男が一人の女とやっちゃうこと。
もちろん、3Pとかそういう話じゃない。
この手の用語のバイブル『性語辞典』で、「穴兄弟」を引いてみると、
「好んで穴兄弟の契りを結ぶ人もいますが、普通はいやがります。特に弟になるのを避けます。(木村和久『平成の歩キ方』1992)」
とある。
兄か弟か、誰もが気になるところだ。
ananの調査によると、
経験人数は減少し1人エッチは増加中 ananのセックス特集
■経験人数は減少の傾向に?
1人…19% 1位
2人…15% 2位
3人…9%
4人…15% 2位
5人…8%
6人…9%
7人…3%
8人…4%
9人…3%
10人以上…15% 2位平均人数5.2人
5人のうち1人くらいは兄だ。
逆に考えれば、5人落とせば晴れてキミもお兄さん……なのか? 余計、当たりが減りそうな気もするが。
まあいい、エロゲならほぼ全員当たりだ。
「穴兄弟」の反対が「竿姉妹」
何人かの女が、一人の男と寝ている状態。
エロゲでいうと、複数同時攻略といったところか。
やはり、『性語辞典』をひもといてみると、同じ意味で「穴二つ」というのが載っていた。
人数によって、穴三つ、穴四つ……と増えていくのだろうか。
ところで、竿姉妹と言うと、どことなく女の方が積極的な印象がある。
じゃあということで男に頑張ってもらうとすると、これが「○人斬り」って言葉に変わる。
もちろん、アレを刀にたとえているわけだが、刀より銃のアメリカでは「○人撃ち」とか言ったりするのだろうか? 分からない。
ただ、少なくとも銃は関係しているようで、「出来ちゃった婚」のことを、「shotgun marriage」と言うらしい。
銃は撃ってもいいが、当てたらダメということだ。
さて、「○人斬り」の反対語、つまり女が積極的に男とやりまくってる言葉としては、「○人抜き」というのがある。
今ならただのヤリチンにビッチだが、もっと性がおおらかだった昔は、これらも一つの尊称だったのかもしれない。
例えば、『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論」に、こんなことが書かれている。
私の在所では若衆が女の百人斬り、女が男の百人抜きを基準にしていた。千人になると盛大に祝宴を開いて、「千人供養」をしたそうである。ほんまかいな、と疑ったら、色々と事例を教えてくれた。金、鉄、木製などの巨根を正面に飾り、前に女陰形の大朱盃を供え、参列者の前には大根や山イモで作った男根女陰を供え、僧尼が厳粛に読経、終わって無礼講ということらしい。
なんとまあ、すごい話だ。
無礼講の中身については言及がないが、当然「次の千人いってみようか」ってことになったんだろう。参加したい。
さて、話を戻して、「情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明」さんが気にしていた
・一人の女が父親と息子と関係している
・一人の女が兄と弟と関係している
この関係についてだが、これらを指す言葉は『性語辞典』にもなかった。
ただ、女は男を「抜く」のだから、ここはひとつ「親子抜き」「兄弟抜き」と言ってみるのはどうだろう?
あるいは、「筆おろし」になぞらえて、「親子おろし」「兄弟おろし」とか。
また、これらの場合
なんて呼べばいいんだ。誰か教えてください。
一番目は、やった男よりも、やられた男女の関係がポイントになる気がする。
全くの無関係であれば、普通に「両刀使い」。
二人に血がつながっていれば、「父子斬り」「母子斬り」「兄姉斬り」「姉弟斬り」……等々。
「○人斬り」に比べて、わかりにくいのが難点か。
二番目は、要はサンドイッチの具で、真ん中が女になるプレイならエロゲでもよくある。
これが男となるとなかなか難しいが、ここはひとつ矢印を大切に考え、「レゴブロック」ってのはどうだろう?
なぜレゴブロックかはここでは語らないが、
「俺、A男とB子のレゴブロックなんだぜ」
あまり言いたい台詞ではないのは確かだ。
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